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ただ一つの行為 [聖書]

 ある秋の日、私は、一羽のわしがライフルで撃たれて、
瀕死の傷を受けているのを見た。わしの目は、まだ光の
輪のように輝いていた。やがてわしは、ゆっくりと首を
もたげて、もう一度、探るような懐かしいまなざしで、
大空を見上げた。わしは、この星をちりばめた大空を、
その強い翼で、幾度も幾度も翔ったのだ。
 美しい空は、わしの心のふるさとだったのである。空は
わしの領域であった。わしは、その大空で、自らの素晴ら
しい力を存分に用いた。限りない高空において、いなずま
と戯れ、風と競争したのであった。
 そして今、故郷からはるか離れたこの地上に横たわり、
終わりを迎えようとしている。
 それは、ただ一度だけ、自らを忘れて、低く飛びすぎた
からなのである。
ー ー ー ー ー ー ー
ただ一つの行為が
人生を台無しにするかもしれない。
また、ただ一つの行為が
人生を建て直すかもしれない。
(作者不明)
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わたしの助けは来る [聖書]

目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。
わたしの助けはどこから来るのか。
わたしの助けは来る
  天地を造られた主のもとから。

どうか、主があなたを助けて
  足がよろめかないようにし
まどろむことなく見守ってくださるように。
見よ、イスラエルを見守る方は
  まどろむことなく、眠ることもない。
主はあなたを見守る方。
あなたを覆う陰、あなたの右にいます方。
昼、太陽はあなたを撃つことがなく
夜、月もあなたを撃つことがない。

主がすべての災いを遠ざけて
あなたを見守り
  あなたの魂を見守ってくださるように。
あなたの出で立つのも帰るのも
  主が見守ってくださるように。
今も、そしてとこしえに。
(詩編121篇)
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私が主にお会いした時 [聖書]

私はいいかげんな足取りで
人生の道を歩んでいた。
慰めや快楽の導くままに歩んでいた。
と、ある日、
私は静かな場所で主にお会いした、
顔と顔とを合わせて。

私のゴールは地位と富、
からだのことばかり考えて、
魂のことなど、とんと考えない。
そんな私が、人生のレースには、
勝利を得ようと考えていた。
と、その時、
私は主にお会いした、
顔と顔とを合わせて。

私は自分の城を高く築いた。
そして、塔を天空にそびえさせた。
私は強大な権力を自分のものにして、
それを支配しようと考えていた。
と、その時、
私は主にお会いした、
顔と顔とを合わせて。

私は主にお会いし、主を知った。
悲しみに満ちた主の目が、
私をじっと見据えていた。
私は顔を赤くして、
その日、御足のもとによろめき倒れた。
私の城は崩れ消え去った。

崩れ、そして消え去ったその後には
私が見たのは、
ほかでもない主のお顔。
私は大声で叫んだ、
「おお、私を、
あなたの傷ついた御足の後に従うのに
ふさわしい者として下さい」。

私の思いは、
今、人々の魂に注がれている。
私はいのちをもう一度得るために、
自分のいのちを失った。
静かな場所で
主にお会いして
顔と顔とを合わせてからーー
(作者不明)
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私に教えて下さい [聖書]

私に教えて下さい、
 山のような気高い信仰を。
私に教えて下さい、
 一日一日を生きる深い根のある喜びを。
私に求めさせて下さい、
 谷間にに住む人々の求める
 つまらないものでなく、
 天と地が出会うところの大空の輝きを。

私に教えて下さい、
 山のような信仰、山のような忍耐を。
私に教えて下さい、
 確固としたビジョンの広さ、深さを。
私に考えさせて下さい、
 夜明けも星明りも、永遠の御霊によってもた
 らされている全体の一部であるということを。
(作者不明)
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