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新しいカルバリ [聖書]

ひとり、またひとりと
彼らは主から離れ去った。
ついに主はひとり
ピラトの法廷に立たれた。
主は疲れておられたが
雄々しく、まっすぐに立っておられた。
心の悲しみに砕かれていたが
顔には、この上なく深い平安の色があった。
それを見た総督は、沈黙し、恐れた。
そして、ささやいた、
「この人は、いったいどんな悪事をしたのか」と。
(エルサレムの中でだれ一人彼を助けようとはしなかった。)
答えが返って来た、
「この者は、自分が神の子といった!」と。

彼は言われた、
「私は神のひとり子である」と。
――、彼らはどこに行っていたのか、
彼のいやされた足の悪い人や耳の聞こえない人
目の見えない人たちは、どこにいたのか。
どうして、急いで走って来て
言わなかったのか、
「私たちは彼の証人です!」と。
彼らは語るべき事を
この上なく多く持っていたのに!
――しかし、私のために
キリストはしばしば
カルバリにひとりひざまずいておられる。
(エレン・ウェルシマー)
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