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主は羊飼い [聖書]

主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。
主はわたしを青草の原に休ませ
憩いの水のほとりに伴い
魂を生き返らせて下さる。

主は御名にふさわしく
   わたしを正しい道に導かれる。
死の影の谷を行くときも
   わたしは災いを恐れない。
あなたがわたしと共にいて下さる。
あなたの鞭、あなたの杖
それがわたしを力づける。

わたしを苦しめる者を前にしても
あなたはわたしに食卓を整えて下さる。
わたしの頭に香油を注ぎ
わたしの杯を溢れさせて下さる。

命ある限り
恵と慈しみはいつもわたしを追う。
主の家にわたしは帰り
生涯、そこにとどまるであろう。
(詩編23編)
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大事をなそうとして [聖書]

大事をなそうとして
力を与えてほしいと神に求めたのに
慎み深く従順であるように
弱さを授かった

より偉大なことができるように
健康を求めたのに
よりよきことができるようにと
病弱を与えられた

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった

世の人々の賞賛を得ようとして
権力を求めたのに
神の前にひざまづくようにと
弱さを授かった

人生を享楽しようと
あらゆるものを求めたのに
あらゆことを喜べるようにと
生命を授かった

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられた
神の意にそわぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せない祈りはすべてかなえられた

私はあらゆる人の中で最も豊かに祝福されたのだ
(J・ロジャー・ルーシー)
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祈 り [聖書]

「おとうさん、
どうしてお祈りするか教えてよ」。
私のひざで小さな子供が言った。
祈りについて、私が考えるのは
次の事だ、
「神を信頼し、神を求めることだ、
おまえが、私を信頼し求めるように」。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
祈りは、この上なく単純で容易だ。
祈りは、静かに心の戸をあけて
そっと神の御前に出るようなものだ。
そこで、静けさの中にいて
神の御声に耳を傾けるのだ。
歎願することもあり
聞くだけの事もあるだろう。
そのどちらもよいのだ。
ただそこにあること
神のみ前にあること
それが祈りなのだ。
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戸を開け [聖書]

戸を開いて、大気を入れよ。
風は快く、花は美しい。
今日の戸外には喜びがある。
もし私たちが戸を広くあけるなら
その喜びが入って来る。
戸を開け!

戸を開いて太陽を入れよ、
太陽は、すべての人にほおえみかける。
太陽は、雨粒を黄金にし、虹にした。
戸を開け!

魂の戸を開いて、罪を追い払う思いを入れよ、
力強く純粋な思いを入れよ、
それは、神の恵みによって成長し
開花するだろう。
その実は、ぶどうの実よりも甘いだろう。

心に届く戸を開いて
隣人への麗しいおもいを入れよ、
それは、心の広間をこの上なく麗しくする。
天使たちでさえそのために
気付かずにそこに入って来るだろう。
戸を開け!
(作者不明)
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山頂をめざして [聖書]

道は険しく、雪におおわれていた
――道は困難であり、寒かった。
おおかみがおりの羊の群れを襲うように
風は激しく、私たちに襲いかかった。
私たちはくちびるをかみ、
強風の恐怖の中で苦しみもだえた。
そして、私たちの杖に心から感謝し、
あらしが早く過ぎ去らないかと思った。
時には、私たちの足は
凍りついた雪や氷の上を後ろにすべった、
時には、私たちはいくじなくつまずいた、
道が苦しく、耐え忍ぶことができなかった。
時には、私たちは倒れてしまった。
そして、倒れた私たちは
山頂に達しようと企てたことを悲しんだ。
私たちのうちにある希望は消えた。

道は険しく、雪におおわれていた
――道は困難であり、寒かった。
しかし、私たちは常に前進を続けた、
半ば恐れながら前進を続けた
――もはや私たちは大胆ではなかった。
そして、執拗な忍耐をもって
私たちは隠れた小道を押し進んだ。
私たちは、自然の力に戯れる
子供にすぎないかのように思われた、
怒り狂う風と、ひょうと、みぞれの中で
長く生きるにはあまりかよわい子供のように。
羽毛の毛布のような雪原は
巨大なきょうかたびらのように見えてきた
――疲れ、打ちひしがれ、ため息をついて
私たちは、ほとんど家に引き返そうとした。
しかし、空をかき裂くように荒れ狂い
私たちをさげすんでいるようなあらしの下を、
たじろぎながら、前進した。

道は険しく、雪におおわれていた
――道は困難であり、寒かった。
しかし、とうとう私たちは山頂に到達した。
そこは、太陽によって黄金に輝いていた。
太陽は、昼をやみに変えた陰うつなあらしの
雲の背景に、強烈な全き光を放っていた。
山頂に立って、
私たちは下をながめて祈ろうとした。
なぜなら、道中私たちをも守られた父なる神に
感謝をささげたかったから――
なぜなら、雪とみぞれの暴風は、
もはや過去のささいな出来事にすぎず、
私たちがついに山頂に到達したとき
太陽の光をさらに輝かしいものとしたから――。
(マーガレット・E・サングスター・ジュニア)
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